「ビッグレスキューかながわ」と人とペットの防災講演会(秦野市)

この日は 神奈川県の取り組みで海老名市と合同で、大規模災害発生時の初動対応における救急医療等を主体とした実践的訓練である「ビッグレスキューかながわ」が行われました。自衛隊のデモンストレーションなど派手なものもありますが、防災にかかわる関係各所も多く参加されていて

僕の所属しているボーイスカウト神奈川連盟の県央地区は担当地区という事で炊き出し体験と運営奉仕

現在消防OB&消防協力隊としてかかわっている消防団では8団が心肺蘇生法とAED体験、出身の10では可搬消防ポンプ、14団が車両乗車体験など担当されてました。

同じペットセーバーインストラクターがいる特定非営利活動法人 防災総合ペット育成協会さんもブースを出展、見学させていただいた後、

理事様にはじめてのご挨拶お話していたら、僕も所属しているSESのインストラクターの方がいてビックリ、話に夢中で写真が全然取れてなかったのですが、POM(ペット用酸素マスク)の現物なども展示されていました。

ここからが本日の話の本題です

ビッグレスキューは途中で引き揚げて急いで秦野市に移動、秦野市の人とペットの防災講演会に出席してきました。同じ動物愛護推進員の方たちとお話しする機会でもあり、講師の方の推進員の一人は先日も合同譲渡会でもご一緒させていただきましたが、僕が目標にしている方のお一人であり、昨年講義を聞けなかったのでどうしても聞きたかったのです。

講演会は本当にレベルの高さにただ驚かされました、いろんなところで勉強させていただいていますが、ボランティアと行政との連携、協力体制、理解のなせる業だと思いました、いくつか例を上げてみます

市民ホールに介助犬以外の犬をデモ犬で入場させている

なかなか動物を施設に入れるのは難しいことで、行政の理解もそうですが、必要な事・そして大丈夫」と納得させられる事ってなかなか難しいことだと思います

公演中は常に手話通訳あり

考えてみれば当然なのですが、これも実現するにはなかなか難しいとおもいます、手話通訳を入れ、ハンデがある方はもちろん最前列で優先席として用意されていました。防災講演会は数多く拝聴しましたが、手話通訳アリは初めてで本当に驚きました。

デモがわかりやすく、そして見やすい

デモ犬によるデモンストレーションは生体、人形使い分けも含めてよくありますが、ビックリしたのは工夫です、中央に、ステージに向けたカメラを設置されており、リアルタイムでプロジェクター投影する手法です。これなら、後ろのほうの人でも良く見えますよね。言われてみると簡単ですがこれも今まで見たことありませんでした。

避難はペットを連れてくるのが前提

当たり前に聞こえるかもしれませんが、秦野市の考え方としては「避難時に避難所にとにかくペットと一緒に逃げてきてください」と明言している点に心底驚き、そして感動しました。ペット受け入れ簿には受け入れが前提のひな型になっていました。これは理想だけどなかなかできないことだと思います。これには、行政側の対応もそうですが、飼い主側の協力心構えももちろんひつようです、ですので「秦野はいいのに何でここはダメなんだ」と声を上げるのはちょっと違うとも思います。

連れてきてくださいと言っている秦野市側も、連れてくるとき、来たときの注意点ももちろん上げています、これも、結構ハッとさせられる次の内容です。

避難所にペットと共に避難し、ペットを連れている人達で固まり、何か不満を周りから言われてもじっと耐える事

という事が注意としてあげられていました。えー、連れてこいと言って、それ扱い酷くない?と思うかもしれませんが、単独で動物を連れて立っていた場合、「否定的な言葉をかけられるかもしれません、そんなときに個別で意見の主張をしているとヒートアップ「お前ら出ていけー!」ってな感じになったら目も当てられません、自分と、そして大事な家族を守るために、じっとたえ、個別で言わずに、そういう同じグループでまず固まり、そして、何か周りからいろいろ言われてもそこで反論などせずに堪えて、グループで代表者を作りまとめ、何か主張がある場合はその代表の方に代表として言ってもらおうと言う話です。

他人とのトラブル、もめごとは絶対回避せよ

何か言われても個別で対応しないほうがいいというのは先に書きましたが、トラブル回避の例として口輪の装着を推奨されていました。理由はどんなに普段噛んだりしない子で生き物はパニックになるとどうなるかわかりませんし、例えばぶつかったときに口が当たり、唾液が付いただけで「噛んだ」と主張されかねません、実際噛んでないのに「いや、この犬噛んだよ」と主張されたら最悪です、とても良い子でそんなものはいらないと思っても未然のトラブル回避の意味合いでぜひ付けたほうがいいなと僕も思います。

これらの心構えは秦野市民でなくても実践したほうが良いと思うのです、避難所を利用するとき、避難プランを地域で考えるときなど是非参考にされてみてください。